【映画感想】最近テレビで観た映画 – キャプテン・フィリップス/ツーリスト/インセプション

 BSプレミアムで放送された映画をいくつか見たので感想。

キャプテン・フィリップス

 2009年にソマリア沖にて発生した「マースク・アラバマ号」乗っ取り事件が題材となっている。リチャード・フィリップスが船長を務める米国籍の貨物船が海賊の襲撃を受け、フィリップス船長自身が人質となる。
 当時はソマリア海賊がメディアで盛んに取り沙汰され、話題は自衛隊の派遣の是非にまで及び関連する法律も制定された。一方でソマリア海賊側の背景事情を世界に伝えた内容を自分はあまり目にしなかった。本作も事件そのものの事実を写実的に描いたのみで事件の背景を詳しく知ることは出来ない。「アメリカ国民なら漁師以外で生計を立てられる」。断片的ながらも海賊の一人は海賊行為の不可避性をフィリップスに訴えた。題名が“キャプテン・フィリップス”であるから当然かもしれないが、海賊側に焦点は当てられなかった点は不満だ。
 一連の事件で死亡した人間が海賊側の3名で、船長含める船員は一人も犠牲にならなかった。海賊側に非があることは明白だが、この厳然たる事実も世界の不条理を示唆していると思う。

ツーリスト

 ただの醜男(イケメンではあるが)が男前の色男に一変する。金庫を開けた瞬間はカタルシスだ。ベネチアは昼も夜も映える。ベネチアの紹介映像としては最高だったと思う。

インセプション

 夢の中に侵入し重要情報を引き出す新手の産業スパイ。今回は標的に“ある考え”を植え付ける作戦だという。作中には日本が舞台となった場面がいくつも存在する。洋画に登場する日本は欧米人の視点で日本を観察できる稀有な機会なのでとても良かった。日本人青年のタダシが登場するが演じた俳優が日本人出なかった点は面白かった。
 作品の結末は様々な考察ができる。主人公・コブは子どもたちに会うことができたのか、或は未だ夢中を彷徨っているのか。そもそも作戦自体が夢で夢を共有するという夢を見ていただけなのか。一つだけ分かることは本作が映画でありフィクションであるという点のみ。

最近の映画についてひとこと

10月20日時点でのランキング ←この三タイトルの羅列は笑う。
 『君の名は。』は、どうやら来年までのロングランが確定的なようだ。古澤さんと川村さんと武井さんが関わってるって事でやはりTOHO animationチームの製作だった。東宝(TOHO animation)は今作だけでキー局製作アニメ映画の配給や、深夜アニメ製作メーカーの地位を一挙に収集して、アニメ業界を束ねる総合製作・配給会社になった感がある。長年培って来た努力が比較的若いプロデューサーと合わさった結果だと思う。
 『聲の形』は未だに好成績をキープしているようだ。この作品を観て(本当に観たのかも怪しいが)「感動ポルノだ」と述べる方は未だに存在する。そんな方は自身が差別主義者ではないかを再検討することを勧める。
 ところで、今期のアニメがいずれも3話ほどまで放送された。野心作や続編が多く、映画クオリティに慣れたアニオタを満足させる作品が揃っていて素晴らしい。

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